Volkswagen México

フォルクスワーゲン・メキシコ:レポーティングと予測分析を統合

財務部門全体の業務効率を34%向上

フォルクスワーゲンメキシコは、年次財務計画プロセスを管理できる、これまで以上に連携された安全なシステムを求めていました。そこで、複数のアプリケーションと手動プロセスを柔軟なBoard意思決定プラットフォームに置き換えることを決定。財務報告は現在、精度と品質を向上させるために自動化されており、信頼できる一元化されたデータは、完全に統合されたリポジトリとなって、すべての整理されたデータを分析に活用しています。

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  • Industry: Automotive
  • 部門: Finance
  • 従業員数: 65,000名
  • 売上規模: 104億ドル
  • 工場面積: 360万m²
財務部門全体の業務効率を34%向上

世界に6つあるフォルクスワーゲンの製造工場のうちの1つ、フォルクスワーゲン メキシコは、プエブラとシラオにある工場で約1万3,000人の従業員を抱えています。この事業部門では、Volkswagen Jetta、Golf、Tiguanを生産するほか、Volkswagenが保有する幅広い自動車ブランドのエンジンやコンポーネントも手掛けています。今や300万m²近くの敷地面積を誇るこれらの工場の操業は、1967年から開始されました。

課題: 柔軟性がなく、人手のかかる財務プロセス

2015年まで、フォルクスワーゲン メキシコの財務部門では、Microsoft Officeベースの複数のアプリケーションに依存して、年間計画の作成や、同社オペレーションの財務上重要なマイルストーンの策定を行っていました。

それらのアプリケーションはほとんどがMicrosoft Accessデータベース、フラットファイル、Microsoft Excelスプレッドシートで作成され、他の関連システムへの接続は手動で行われていたため、柔軟性も、接続性も、セキュリティでの保護も欠如した状態でした。財務計画の作成や分析は、時間がかかり、ミスが起こりやすい手動での作業による集計に依存していました。計画プロセスのサイクルには長時間の手作業が必要になり、数値の計算では偏差が生じがちで、大きな損害をもたらすミスを招くことで混乱につながったり、場合によっては不正確な情報をもとに事業計画やKPIの監視作業が行われるリスクさえありました。

ソリューション: 財務の分析、計画、予測への完全に統合されたアプローチ

技術面・ビジネス面での問題を軽減するため、フォルクスワーゲン メキシコは、計画作業をスムーズに、自動的に、かつ従来のプロセスよりも効率的に実行できる、ビジネスインテリジェンス戦略の導入が可能な、柔軟性の高いFP&Aソリューションを探すことにしました。

Oracle、IBM、SAP、Qlikをはじめ、財務計画&分析(FP&A)およびBIレポートの作成に対応できるエンタープライズソフトウェアベンダーを幅広く評価した結果、フォルクスワーゲン メキシコは、単一のセルフサービス型ユーザインターフェイスにビジネスインテリジェンス、計画、予測分析機能を統合した、Boardの意思決定プラットフォームを選択しました。

フォルクスワーゲン メキシコは、Boardプラットフォームを選択した主な理由として、その柔軟性や、データ分析機能、仮想ハードウェアに対応した技術基盤など、そのプラットフォームに搭載された優れた機能を挙げています。

Boardプラットフォームのセルフサービスアプローチにより、フォルクスワーゲン メキシコのビジネスユーザは、カスタマイズ可能なレポートやダッシュボードに要素をドラッグアンドドロップすることで、容易にアプリケーションの開発や再構成を行うことが可能になりました。Microsoft Office製品との緊密な統合により、慣れ親しんだExcelでの作業と同様の使い勝手でユーザが使用できるため、採用がスムーズに進みます。

メリット: 同じプラットフォーム内で構築された幅広い財務アプリケーションにより財務数字の精度と効率を向上

Boardプラットフォーム導入後の初年度に、フォルクスワーゲン メキシコは、同社の「限界利益計算」プログラム、「統合」プログラム、「入力一元化」、「差異分析」、「レポート作成」のための各種財務計画アプリケーションの開発と導入を成功させました。

「限界利益計算」とは、フォルクスワーゲンがメキシコに拠点を置く工場の製品ごとや事業分野ごとの相対的収益性を特定できるようにするための、原価計算における概念です。この測定基準により、同社はさまざまなビジネス領域を、最も高い利益率や、任意の部品に関する前回の財務計画サイクルとの比較による違いに基づいて評価し、重点を置くべき部品を特定できます。Boardベースのアプリケーションを導入した同社では、製品ごと、事業分野ごとに収益とコスト統合の構成を正確に特定できるようになりました。

フォルクスワーゲンメキシコの統合アプリケーションは、メキシコの多数のエンドユーザが入力するデータや、SAP FI(財務モジュール)からの財務情報、ドイツのグローバルシステムからのデータを自動的に収集・一元化することで、あらゆる分析とシミュレーションのベースとなる信頼できる唯一の情報源を同社とユーザに提供しています。

ほかにも、フォルクスワーゲンがBoardプラットフォーム上で開発したアプリケーションには、「入力一元化」、「差異分析」、「レポート作成」などがあります。「入力一元化」は、各ビジネスオーナーがデータを入力し、そのデータを強力なビジネスルールや検証プロセスを通して社内の他のシステムにリリースできる機能を備えています。「差異分析」は、ビジネスユーザが計算を十分に理解するためにデータや計算を大局的に確認できるビューを備え、財務計画と実際の結果の間に差異がある場合はそれらの数字に関する説明を提供する機能を備えています。

「レポート作成」については、同社は現在、フォルクスワーゲン本社に情報を提供するために20種を超える標準レポートを運用しています。カスタムレポートに関しては、現在、要素を直観的にドラッグアンドドロップすればアドホックのレポートを作成できる、強力な多次元のBoardデータベースがエンドユーザに提供されています。Boardプラットフォームの単一のデータソースから取得されるため、大幅な時間の削減や、一貫した品質と精度の確保につながっています。また、Boardの柔軟性により、アドホックのレポートを同等の高い精度で容易に作成できるだけでなく、すべてのレポートで強力なドリルダウン機能を用いて文脈を詳細に把握できるようになるため、基本データへの理解を深めることができます。

フォルクスワーゲン メキシコの財務部門では、Boardの導入以来、プロセス、精度、および財務戦略の可視性の大幅な向上、さらにはコストの削減計画データの精度の向上により、全体的な業務効率が57%から91%まで上昇しました。

Boardで何ができるか見てみましょう。

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