Laerdal社、ファイナンス部門の自動化を促進
33のエンティティにわたる多通貨の財務統合を可能にする
医療ソリューションプロバイダーのレールダルは、財務統合、経営報告、プロジェクト予算、市場予測など、いくつかの主要なビジネスプロセスを単一の環境に統合したいと考えていました。同社は、この変革の取り組みを可能にするためにBoard意思決定プラットフォームを選択しました。その結果、財務機能の自動化が進み、プロセス制御が強化されています。
- Industry: Pharmaceutical & Healthcare
- 部門: Finance
- 従業員数: 1,400+
- 法人数: 33
- 事業部門: 96
Laerdal Medicalは、蘇生法、救急治療、患者の安全、世界的な健康の改善に向けた製品、プログラム、サービスの開発を通じて、人命救助への貢献に尽力しています。一次救命処置と二次救命処置、シミュレーション、気道確保、固定化、患者ケア、自主学習、医学教育などに役立つ製品とサービスにより、医療提供者や医療教育者のニーズに応えています。
重要な医学研究に60年間を捧げてきたLaerdalは、社会に大きな影響を及ぼすという大望を抱き、「毎年50万人を超える人命の救助」を目標に掲げています。
Laerdalグループが重点を置くのは、「患者ケア」、「蘇生法」、そして資源収入の低い国に住む人々のケアを目的としたLaerdal Global Healthという「非営利団体」の3つの事業領域です。
Boardプロジェクトの概要
- Board財務統合4.0
- 19の通貨
- 16のノード
- 96の報告単位
- 285のコストセンタ
- 229の製品グループ
- 経営報告
- プロジェクトの予算と報告
- 販売、マーケティング、サービスの予測
財務統合から経営の予算編成や予測までの取り組み
Laerdalの既存の財務報告システムはあまりにも煩雑で柔軟性に欠けているため、組織の成長についていくことができませんでした。この問題に気付いた経営陣は、組織の野心的目標達成をサポートする最新のITプラットフォームへと、レガシーソフトウェアを置き換えるべきだと判断しました。
Laerdalが求めていたのは、分析から計画、報告、予測まで、さまざまなプロセスを単一環境に統合できる機能を備えた変革的ソリューションです。しかもそれを、ERPシステムが導入されていない(CSVベースのソリューションのみ)の33の法人組織、96の事業部、16の支店や、Oracle Sibel、Salesforce、Cornerstone、Dell Boomiアプリケーションをはじめとする多数のデータソース全体で実現する必要がありました。
LaerdalのプロジェクトマネージャであるRobin Wittmeyer氏は、以下のように説明しています。
そのためにはさらに多くのリソースが必要だったので、2つの重要な基準を軸に、ベンダーを1社選ぶことにしました。ソリューションの選定基準は、クラス最高の製品であることと、クラウドプラットフォームであることでした。それがBoardを選んだ理由です。
Laerdalでのプロセスの統合は、以下の4つの重要なプロジェクト領域に分けられました。
- 財務統合。決算サイクル全体をカバーし、最終的な財務諸表を取締役会や関連機関に提供できるようにする。
- 経営報告。KPIを常に管理するとともに、財務報告を利害関係者、マネージャ、意思決定者に提供できるようにする。
- 財務計画と分析。プロジェクトマネージャに財務予算とその実績詳細を提供できるようにする。
- 販売・マーケティング・サービスの予測。プロセスの利害関係者が予測を作成して共有し、Laerdalのサプライチェーンに有益な情報を提供できるようにする。
意思決定者の実際のニーズに従い、財務プロセスと非財務プロセスを変革
Wittmeyer氏は続けて、LaerdalがBoardを導入していかに全社でプロセスとデータを統合し、信頼できる唯一の情報源を実現できたかについて、以下のように説明します。
これで、体制がかなり整いました。ビジネスをサポートするための財務数値、経営陣に提示されるKPIが得られ、プロジェクトマネージャはシステムを使ってドリルダウンを行い、コストの発生源を確認できるようになりました。実際に請求書自体を手に入れ、提示することまでできます。これは大きな改善です。しかし、最初にBoardによってこれほどの透明性が得られることを実感していなかったら、当社がマスターデータまで変更することはまずなかったと思います。
Laerdalの財務システム導入担当マネージャであるLars Christiansen氏が説明するように、Board財務統合環境では複数のデータベースから送信されるすべての財務データの照合が行われます。
ここで注目すべき重要な点は、照合データベースが導入されたということです。つまりこれは、あらゆるデータをここで照合することにより、統合された財務諸表報告、法定報告、および経営報告を確実に連携させることを意味します。そして、分散型の読み込みプロセスを取り入れるということは、ユーザ全員が自分でデータを入力して、自分でプロセスに従い、自分でデータを検証するようになるということでもあります。そのため最終的には、毎月の検証時に、33の法人組織の検証を行うことになります。
この財務統合プロセスは、Board財務統合によって完全に自動化されている、とChristiansen氏は以下のように続けます。
当社では、96の報告単位、16のノード、19の通貨、285のコストセンタ、229の製品グループが自動的に統合されます。経営報告では、このワークフローが毎晩実行されています。
他社と同じく、Laerdalでも財務面は経営面から切り離されていません。BoardのネイティブBI機能のおかげで、製造、サプライチェーン、外部の販売活動のパフォーマンス上、財務上の影響をより深く理解するための内部レポートを作成できるようになった、とChristiansen氏は述べています。
毎日職場に来てBoardに入ると、昨日の最新データがすでにこのワークフロー内に追加されています。
予算編成プロセスと報告プロセスでは、ユーザは実行すべきそれぞれの手順に従うことで、最終的に予算概要が得られます。同様に、販売・マーケティング・サービスの予測値を得たユーザは、プロセス主導のアプローチに従うことで、最終的に予測概要を作成できます。Christiansen氏は以下のように締め括ります。
33か国からの同時データ入力のほか、シナリオシミュレーション、複数通貨でのデータ入力、監査能力、検証ワークフローなどがあります。Boardのおかげで、各事業部で意思決定者の実際のニーズに従って情報を変換するための、独自のデータ層を作成できるようになりました。